bh・適正金額による安全な美容室開業、その他店舗開業
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店舗開業プロデュース・実録レポート

2005年10月1日発売、ビューティービデオマガジンvol_71では桶川の髪切床wagのサロン開業密着取材の内容が20分間にわたり収録されております。動画ではありませんが、bhの店舗開業プロデュースってどのようなことをするのかを理解していただくために、髪切床wagの開業プロセスを追跡した映像を基にご紹介いたします。ビューティービデオマガジンvol.71にて紹介しきれなかった内容を付加して、さらに詳しく解説したものです。(協力:ビューティービデオマガジン)桶川・髪切床wagの完成写真はこちらです>>>

見積審査〜施工契約編

無事入札業者からの見積が出揃った。すでにbh社内で厳選な見積もり審査を終えているのだが、結果はこのとおりだった。
A社:917万円(税別)B社:896万円(税別)C社:655万円(税別)
見積査定だが、この段階で必ずしも安いからという理由で決定業者にすべきではないのです。今回の場合C社の見積に関して言えば、非常に項目の漏らしが多く、また、力量的にも不適切であると予想されました。そこで3社の見積の比較表をつくり、最も適正価格を提示しているのがB社であり、同時にbh査定では870万円(税別)が適性価格であると判断しました。そこで、ひとまずB社を今回の工事の決定候補業者としました。
この870万円の査定を見て、ほとんどのオーナーは確実に落ち込みます。しかし、実はこれはbhの特徴的な方法なのです。設計図書の作成段階において、萩原さんの妥協ポイントをゼロで図面を作らせていたんです。いわば要望120%バージョンって事です。そのフルバージョンで入札をかけることがポイントです。すなわち、こういうことになります。萩原さんの夢をぜ〜んぶかなえたときの最高額が870万円のということなのです。全オーナーに対し、まずは夢の対価を知ってもらうためにbhはこの方法をとっているのです。
左は、萩原さんが870万円の額面を聞いた瞬間の写真です。
でもまだ余裕の笑みを浮かべてますよね・・・

見積書というのはすべての項目に単価が付いて、その合計額が表紙に表されます。ほぼすべての方がこの表紙の額面だけしか判断基準にしません。これって非常に問題です。例えば出揃った各業者の見積金額には値引きの上表紙に表記されている場合が多いのですが、これは各項目の適性価格を審査する上で判断基準になりません。審査の際は、値引き額も一旦元に戻し、あくまでも各項目の単価に対し診断していきます。

皆様も自分がオーナーの立場に立ったら是非、見積書の表紙の額面ばかりに気をとられず、その内訳に対してシビアな疑問を持ってもらいたいものです。
さて、ここからが本番中の本番。この段階ではじめて実行予算額が飯島から、店舗デザイナーと業者に伝えられます。使える費用は税込580万円也!オーナーさんは税込み、税別のところでわずかな混乱を起こします。勘違いのないように整理してあげるのも私の仕事です。

デザイナー、B業者ともども、え〜!うそ〜!ってなもんです。

工事費870万円、すなわち税込み913万円の中から、萩原さんにとって本当に必要な箇所をピックアップして580万円分を抜き出す作業がはじまります。もちろんデザイン的な方向がずれない様にです。
どんなことをしていくかというと、こんな感じです。

当初本物の木製フローリングを予定して入札していたけど、見栄え、風合いが同等のものでビニール系の材にランクを落として、10万円ほど減額・・・出入り口に演出のため格子戸を制作する予定だったが、それを無くす方向で50万円近く減額・・・店内の壁を左官工事による塗り壁を予定していたが、同質同色のクロスにして30万円ほど減額・・・すべて古材の木製で予定していた柱などを、同質同色の化粧版に変更して40万円ほど減額・・・天井を新たに作り直し照明器具もすべて入れ替える予定だったところを、既存照明再利用で考えて45万円ほど減額・・・その他もろもろ・・・こんな風にしていくのです。
オーナーにとっては本当に本当に辛いことかもしれませんが、まさに、この時が自分の夢と現実を知る瞬間です。決して最初に定めたコンセプトやイメージを変えず、今オーナーにとって使える費用の範囲内で出来る限りのことを実行する。というか、やりたくても出来ないという現実に直面します。夢には値段が付いていません。「580万円ぐらいあれば、お店は作れるものだろう」と考えていたはずです。でも、柱が10本でいくら、床が15平米でいくら、レセプションカウンターがいくら・・・それぞれ必要な物品にそれぞえに値札を付けていったら合計でこうなった。というだけのこと。気持ちに折り合いがつけられなくなります。表情もこのとおり・・・
これには萩原さん自身にも頭ではわかってるけど、心ではそうは行かないわけですよね。やりたくとも出来ないことがあるということに対し激しい葛藤が生まれます。まさに辛い現実です。身の丈に合わせてみたら、自分の夢は予想以上に大きく、夢のボリュームをシェイプアップしなければならないってところに行き着くのです。

このように、 減額調整はいつも平均5〜6時間に及びます。

すっかり日も暮れてしまいましたが、まだ最終段階580万円税込のところまで来ていません。

ねぇ、ねぇ、萩原さん、そんなに怖い顔しないでよ〜!
それでもひたすら、あっちを引っ込めたり、こっちを引っ込めたり・・・

「萩原さん、辛いかもしれないけど、これも止めませんか?これあきらめれば、予算に合いますよ?」
「え〜っ、それ止めるのは、止めてくださいよ!」(萩原さんと伊藤がハモリます)・・・このときの私はおそらく嫌われ者です。

「じゃぁこっちは?」
「もう仕方ありませんよね。この部分は諦めますわ・・・」
なぜか、萩原さんと伊藤に「ごめんね」と言いそうになります。

どれだけ時間が経過したでしょうか。もう誰もしゃべりませんでした。
しかし、なんとか打開策も見え、目標の税込580万円に到達しました。特に歓喜の声が上がるわけではなく、むしろため息が・・・
でも、オーナーは、 ここでとっても大事なことに気づくことが出来ます。ここでいう580万円って誰が決めたことだっけ??そ〜なんです。萩原さん自身でした。飯島はそこに徹してお連れしただけ・・・

ちょっと空気が良くなってきた空間で・・・
「自分の買い物で、どこにどれだけの費用が割り振られて580万円になったのか理解できまたよね?これって知ってるのと知らないのは大違いなんですよ?いい経験できましたよね?」
「まだ、実感がないけど、そうなんだろうなっていうのは思います。」
萩原さんは相当ショックです。そう簡単には立ち直れません。

実は私飯島にとってもこの1日が最も辛い日なんです。
bh名物“さむ〜い打合せの日”がこれです。まずテンションが落ちるオーナーがほとんどです。

(不思議なことに1度だけ超ハイテンションになったオーナーもいた。)

ここで削られた内容で速デザイナーは図面を修正し、580万円税込で、B業者と施工契約を結ぶという運びになります。トラブルの種はこの段階で大半カバーできているはずです。
<予算配分最終チェック編 店舗工事編へつづく>
bhの店舗開業プロデュースって一体どんなことをしてくれるって言うの?