念願の開業は実現したものの開業直後の時点ですでに全ての資金を使い果たしている開業者の事例をよく見かけます。
開業者さんのほとんどは、開業時、店舗工事や理美容機器の購入の他に、はたしてどれぐらいの予算がかかるのかを自身で事前に明確し把握することなく、勢いだけで計画を進めてしまいがちです。特に出店までのプロセスにおいて、店舗が完成するまでは本当に大変であり、神経を想像以上にすり減らすものです。
ましてや、自分が夢に描いていた店舗に対し、なかなか妥協することもできず、ついつい1ランク上のグレードを求めてお店を立ち上げていく傾向があります。このとき、店や機器類のことにばかり気を取られ、つい忘れがちなのが開業時に確実に残すべき運転資金です。
手探りのように進めた開業計画で、なんとか店舗こそ、まずまずのレベルで完成できたものの、実際の店舗オープンの時点でほとんどの資金を使い果たしてしまっている・・・
あるいは、計画途中の段階ですでに資金不足に陥り、さらなる資金調達をしなければならないほど切迫した状況に陥っている・・・
新たなお店が街に登場するわけで、一見外からはとても華やかで立派なお店に見えて、なんとなく前途洋々に見えるたりするのですが、当の出店者側の実情はかなりまずい状況で、開業はできたものの、どういうわけけか短期間で閉店。世の中の実態として、こんな危険な状態で経営をスタートさせている事例は意外と多いのです。
もちろん、開業者自身は、当然そんな状況にするつもりはなかったはずなのです。
おそらく、なんとなくでも、運転資金はしっかり残しておかなくては・・・と、頭では理解していたはずです。
しかし、あろうことか・・・
結果は、全然お金を残せなかった、すなわち運転資金を使い果たしてしまった。・・・これがとても多い失敗事例なのです。
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