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【美容室開業】失敗の理由・間違えた物件選びの基準が原因!

長年の夢を実現させ、念願の開業を果たせたものの、僅かな期間で退店せざるを得ない状況に見舞われたり、あるいは、開業計画時の段階から大きな予算不足に陥り開業そのものを断念せざるを得なくなった・・・そんな事例が実際には表面化されていなくともそこらじゅうで存在しているのです。こうした開業者にとっては訳のわからない事態に陥る原因のほとんどが、出店の為に最初に決めた不動産物件の規模が自分の計画性に合致しておらず、大きすぎるものを決めてしまったというものなのです。

そもそも開業における「失敗」って?

美容室開業における失敗って、何をもって失敗というのでしょう?

○開業計画そのものを遂行することができないまま終わるという失敗

○開業のための資金調達(融資)ができなかったあるいは希望額を減額されたことによる予算不足という失敗

○開業も出店も無事成功したが、実際の運営で赤字続きで1年未満での退店という経営不振による失敗

開業者さんそれぞれ、失敗の質が異なりますが、当初自身で描いていた通りの開業にならなければそれはある意味、すべて失敗となるかもしれません。

物件選びが開業そのものの失敗のきっかけ?

特にそれら美容室開業の失敗と呼ばれるものは、すべて

不動産物件の選び方次第で決定づけられる。

といっても過言ではありません。

例えば・・・

開業の資金事情、開業後の採算面など、自分の計画規模よりも大きすぎる面積の物件を選んでしまう。

同じくその逆もしかり、自分の計画規模よりも小さすぎる物件を選んでしまう。

ここに失敗のきっかけが潜んでいると言えます。

また、仮に規模的に自身の計画性に適した面積の物件だったとしても

その物件区画の設備不足(給排水、電気容量、ガス設備、空調設備など)により、結果的に予想以上に工事の費用がかかってしまったという事例もすくなくありません。

 

多くの場合、開業者さんは、パッと見の印象だけで物件に惚れ込んでしまう傾向があります。

そこで、不動産屋さんに対し重要な交渉など一切せずに即契約に走ってしまいがちです。すると早速家賃が発生することになるわけです。無駄な家賃の流出を食い止めたい開業者さんは、この時点で冷静さを失うことになります。稼ぎのないまま家賃流出をあせるわけにはいかないので、とにかく大急ぎで店舗工事を進めようとするはずです。しかしこれはすべて「やっつけ仕事」となります。

 

物件に目星をつける前の段階で、自分が果たしてどれぐらいの面積の物件が合っているのか?

家賃はいくら以内でないと利益を効率的に上げられないのか?

ヘアサロン店舗の設備にはそれぞれ、どれぐらいの設備容量(電気容量、水圧など)が伴っていなければならないのか?

これら予算流出に直結するチェックポイントを事前に知っているかいないかで将来の運営は大きく左右されることになります。

 

安易に、人通りが多いから好物件。駅に近いから有利。直感的にこの場所なら勝てる。

など・・・

多くの開業者さんは、こうした根拠のない基準で物件を選び、契約し、転落していく道を選んでしまいがちです。

選ぶ物件次第で将来の運営状況、未来の人生の明暗が分かれる

ヘアサロンの開業において、まず8〜9割の開業者さんは、独立開業の計画の第一歩を「物件探し」から始めてしまいます。何の基準も持たないままにです。物件は自身の計画性に合致する規模(面積)で探す必要があります。

運営的に利益が効率よく得られる、すなわち採算がとれそうだどうかという基準が必要不可欠です。

そして、開業時点での自身の予算範囲で実現可能かどうかという判断基準が重要です。

さらに、来て欲しい客の往来がある地域かどうか?すなわち目指す運営方針に適合した立地でなければいけません。

とにかく、物件選びは、天国か地獄かを分けるほどに大きな分岐点となるでしょう。

事前に自分の計画(ストーリー)を明確に練り上げた上で、それに最も適した場を選ぶことが何より重要です。

 

失敗事例の後日談を聞くと、それらのほとんどが物件探しの基準がないままに行動したことが原因だった・・・

という事例が大変目立ちます。

 

まずは、自身の事業計画をしっかり定め、実現のための傾向と対策となる情報を収集をしてからです!

いきなり行動(物件探し)をするのではなく、まずは最低限のノウハウ(知識)を得るところから始めましょう。

次に、準備をしっかりした上で、ようやく行動開始です。

しっかりとした基準を備えた眼で、慎重に、抜かりなく、本当に自分に合った物件を探してあててから本当の出陣となります。

まとめ

失敗とは、利益が出ないで退店するか、開業できずに終わってしまうか。実は、どちらも原因は物件の選び方次第。

大きすぎる物件を選ぶと家賃が大きくなり、結果収支が合わなり長期運営不能に陥り、やむなく退店という実際には非常に多い失敗事例。

あるいは同じく大きすぎる物件の場合、開業計画段階で予算が大幅に足りなくなり、結果、出店できないという失敗事例も多い。

開業者は、慎重な検証のもとで物件選びをしない傾向が強い。まずは事前の事業計画から。

著者:

ヘアサロン開業アカデミー代表
美容室開業プロデューサー

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